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8月6日~7日の2日間、3年ぶりに「みちのくオープン」が開催された。


エントリー開始からわずか2日で72名を超える申し込みがあり、プレーヤーの関心の高さが感じられた。久しぶりの公式戦、しかもコロナ禍での開催ということで、大会運営側としても全国から選手を迎える準備や対策に万全を尽くした大会だった。また、今大会は男女ともアルティメットとの二刀流の若い世代の参加もありゴルフ人口の増加や世代交代が進んでいる印象を受けた。
 〈プロ・オープン〉 福田選手が追撃を抑え初V!シメル選手一歩届かず。
 最多エントリー、20名での争いとなったこの部門。初日を終わって福田選手(-9)とシメル選手(-7)が一歩抜け出し、三浦(奏)選手(-1)が追う形となった。初日とは打って変わり、雨となった2日目の第3Rは雷雨での中断をはさんだが、坂井選手がベストスコアとなる「54(-6)」、佐々木選手「56(-4)」と追いかけるも、福田選手が崩れることはなかった。決勝では、シメル選手の追い上げを1投差で逃げ切った福田選手が初優勝。18番ホールでイーグルを出し、ギャラリーを大いに沸かせたシメル選手が2位、3位には坂井選手、4位佐々木選手。後に高倉(大)選手、三浦(奏)選手、島影選手、伊藤(剣)選手が続き入賞を果たした。
〈プロ・レディース〉 宮城の新星、平田選手が初優勝!
 アルティメットとの二刀流組も多く参戦し、同年代8名での争いとなった。初日、平田選手が第2Rに「63」のビッグスコアをたたき出し、トップに立つとその後は着実に差を広げ、12投差で圧勝した。第2R以降、思うようにスコアを伸ばせなかった飯田選手が2位、3位には決勝で地元の佐藤選手を逆転した兼弘(成)選手が、地元佐藤選手は決勝16番ホールでの「8」が響き悔しい4位となった。
〈プロ・40+〉 サドンデスにもち込んだ川崎選手が逆転V!
 川崎選手、藤井選手という実力者2人が初日から抜け出しリードを広げていった。予選を終わって首位の藤井選手と2位の川崎選手は2投差、後続に大差をつけ、完全に二人の対決となった。決勝Rは短期決戦、藤井選手の逃げ切りかと思われたが、川崎選手が差を詰めサドンデスとなった。サドンデスの1ホール目、1番ホール。決勝Rでホバーかけた低空ショットでバーディをとった川崎選手が先にマンダトリーを通過させると、藤井選手は勝負時とバーディを狙いにいった。マンダトリーぎりぎりを狙ったティショットは惜しくも不通過となり、川崎選手の優勝が決まった。2位は藤井選手、3位は森選手、4位岩田選手となった。
〈プロ・40+L〉 関口選手、初日のリードを守りきり安定した試合運びで優勝!
 第1R。優勝経験者の佐藤選手がスコアメイクに苦しむ中、60台のスコアで回った関口選手が一歩リード。2投差で木宮選手が続いた。続く第2Rでは兼弘(真)選手が、第3Rで佐藤選手が、それぞれ「67」と追い上げを見せ、関口選手、佐藤選手、兼弘選手、木宮選手の4名が決勝Rへ。アマ・ワールド参戦の吉岡(恭)選手、地元の伊東選手は、スコアを伸ばせず予選敗退となった。結果、関口選手が危なげのない試合運びで優勝。調子を上げられなかった佐藤選手と6ホールでなんと5投差を詰めた木宮選手が2位タイ、4位は兼弘選手となった。
〈プロ・50+〉 平林選手が初日の9差をひっくり返しての逆転V。
 初日、正確なショットを武器に安定したスコアメイクでトップに立った福留選手を他の選手が追いかける展開となった。雨の中での2日目第3R、福留選手がスコアを伸ばせない中、平林選手が「63」とクラスベストスコアで一気に1投差まで追い上げる。是永選手、伊東選手も60台のスコアでスコアを伸ばして決勝Rへ。決勝Rでは、福留選手が16番、18番でスコアを崩して逆転され、惜しくも2位フィニィッシュ。優勝は平林選手の手に。3位に是永選手、4位に地元伊東選手が入った。
〈プロ・60+〉 オープン並みのスコア。白井選手が貫録勝ち!
 第1R、白井選手が「55(-5)」とオープン部位門のシメル選手と並んで全選手中トップスコアを記録しトップに立つ。その後も大きすぎるリードをもって危なげなく優勝。終わってみれば2位とは12投差、プロオープンでも戦える実力を披露した。決勝には、第2Rで「59」とスコアを伸ばした山本選手、手術後調子を戻してきた金子(栄)選手、第2R(11番ホール、Par3)でエースを出した木下選手が進出した。最終的に3選手とも同スコアで回り、2位は金子(栄)選手、木下選手と山本選手が3位タイとなった。
〈アマ・アドバンス〉 王者・山口選手、危なげなく8連覇達成!
 7連覇中の絶対王者、山口選手を脅かす選手が現れるのか期待が集まったアドバンス部門。初日を終わって地元の新星、赤石選手が山口選手と並んで首位に。接戦が期待されたが2日目にスコアを崩し3位に後退してしまう。代わって田中(伸)選手が2位に上がるも山口選手には届かなかった。結果的に山口選手が8連覇を達成。2位田中(伸)、3位赤石選手、4位は、第3Rでスコアを伸ばして決勝に進んだ廣瀬選手が入賞した。
〈アマ・アドバンスレディース〉 渡辺選手が1対1の勝負を制し優勝!
 2名のエントリー、1対1での勝負となったアドバンスレディースは、予選Rで金子(慶)選手に差をつけた渡辺選手に軍配が上がった。予選Rでは渡辺選手にすべてリードされた金子(慶)選手だったが、雷雨中断のために4ホールと短縮された決勝Rでは渡辺選手を上回り、一矢を報いた。
〈アマ・50+〉眞坂選手、徐々にスコアを伸ばし優勝!
 3名での争いの中、第1R出遅れた眞坂選手がラウンドを重ねるごとにスコアを伸ばして優勝を手にした。地元村上(明)選手が2位、調子を上げることができなかった万崎選手は3位に終わった。
〈アマ・60+〉 地元・菊池選手が全ラウンドでクラスベストスコアで圧勝!
 初日、アドバンスの山口選手を上回るスコアを出した地元菊池選手が、その後もクラストップスコアを出し続け圧勝。2位には久しぶりの岩手ラウンド白井(芳)選手が入った。3位には第3Rで田中(昭)選手をかわした初出場の小林選手、4位、田中(昭)選手は2日目にスコアを崩したのが悔やまれる。また、公式戦初出場となった地元北上の粟津選手はほろ苦いデビュー戦となった。

今年は、練習日と初日は天候に恵まれ、青空もみられる中でのラウンドだったものの、2日目には雷雨によりプレーを中断する状況になり、普段以上に精神的なタフさが要求されました。また、プロ部門準決勝ラウンドのカットやアマ部門の決勝ホールの短縮をせざるを得なかったため、実力を発揮できずに悔しい結果となったプレーヤーがたくさんいたことと思います。そのような状況の中、入賞された皆様、おめでとうございます。入賞を逃した皆様、リベンジをお待ちします。
最後になりますが、素晴らしい会場を貸してくださった岩手県立北上翔南高等学校様、賞品の提供をしてくださった黒船ディスク様、運営面など裏方の仕事を引き受けてくださった関係各位および全国から参加してくださったプレーヤーの皆様に対し、あらためて感謝を申し上げ「第17回みちのくオープン」の幕引きといたします。

〈トーナメント・ディレクター:黒渕正人〉