JPDGA JPDGA JPDGA JPDGA

第7回みちのくオープンは、プロ部門37名、アマ部門48名、ジュニア3名、計88名の参加を得て、残暑厳しい北上総合運動公園特設コースで開催された。

今回いくつか新ホールが加えられたものの、従来の名物ホールは健在であり、中でも#7(パー5)、#14(ビーチ・パー3)及び#15(パー4)の3ホールについては、「このホールのリベンジのために参加しているようなものだ」という声も多数聞かれた。
 各クラスの結果及び決勝の経過については、担当スタッフのリポートをご覧いただくことにして、私からはオープンとアドバンスマスターについて触れておきたい。
オープン:白井一夫さん(東京)が3連覇を果たした。7月のワールドから帰国したばかりの白井さんにとって、このタフなみちのくコースでの松田、実広、菊地らの若手とのガチンコ勝負は決して楽ではなかったはず。全ラウンドを通じて最大限のプレーを最良の形で発揮できることが白井選手の最大の強みのように思われる。
アドバンスマスター:昨年は成立しなかったこのクラス。進境著しい高橋宏さん(岩手)が、北海道OPグランドマスター部門に続いて公式戦2勝目をものにした。経験豊富な原田さん(秋田)に岩手勢が挑戦する形となったが、力強く堅実なショットで大きなミスを出さなかった高橋さんに軍配。決勝に進んだ伊東さん(岩手)は公式戦初出場。今後の活躍を期待したい。(TD:横田)

【プロ・オープン】
プロ・オープンは、3連覇を狙う白井選手と初日からトップを走ってきた松田選手が同スコアで並ぶ白熱した争いとなった。また5差で決勝ラウンドに臨む実広選手には逆転の可能性が残されていたが、12差の菊池選手には大きすぎる差がついていた。白井選手、松田選手共に、決勝スタート2ホールをパー・パーでスタートしたのに対し、実広選手がバーディ・バーディで一気に詰め寄る。菊池選手は、#1でトリプルボギーとし、優勝は絶望的となった。迎えた決勝3ホール目、名物#15(ビーチ・Par 3)で明暗が分かれた。パーで押さえた白井選手と実広選手に対し、松田選手は痛恨のトリプルボギーとなり、白井選手が大きなアドバンテージを得た。この時点で松田選手と実広選手が並ぶ。菊井選手もバーディとし、実力を見せたが遅すぎた。残り3ホールで3打差のアドバンテージは、白井選手にとって安心圏内だった。最終的に残り3ホールをバーディ・パー・パーと危なげなく回った白井選手が優勝し、見事に3連覇を達成した。松田選手が#17でバーディを奪い、2位確定か?と思われたが、実広選手が最終#18でバーディを奪って追いつき、2位タイに。菊池選手は調子が上がらず4位となった。(修平)
【プロ・レディース】
レディースの決勝は1位の佐藤選手が2位に14投差で優勝が目前に見えている状態。佐藤選手の連覇と共に、2投差の稲見選手と実広選手の2位争いが注目された。
1H:池の向こう岸際で1stスローOBを回避した実広選手は、その後10m超の長い下りのロングパットを決め見事なリカバリーでパーセーブ!(佐藤:5、稲見:4、実広:4、大滝:6)
2H:スタイミーな林の中を全員が木立を抜けるファインショットでパーセーブ!2位争いの二人はタイスコアで譲らず、緊迫感が増していく。(3,3,3,3)
3H:風が強まり皆ティーショットに苦戦する中、実広選手がロングドライブを決め飛距離で一歩リードすると、稲見選手はアプローチをピタリと寄せてくる。(3,3,4,5)
16H(通称:バナナ):コース幅の狭いこのホールが、勝負の明暗を分ける形となった。佐藤選手、稲見選手が右OBライン越しのすばらしいハイザーショットでフェアウェーキープ。実広選手、大滝選手は残念ながらOBとなるもリカバリーはさすがに「プロ」と言わせるアプローチショットで、全員がゴール3メートル圏内にピタリと寄せた。(5,4,⑦,⑥)
17H:サッカーゴールを利用した3面マンダトリーも今回多くの選手を苦しめたホール。ここで実広選手は惜しくもマンダトリー不通過となり稲見選手との差が広がってしまう。(3,3,4,3)
最終18H、佐藤選手、稲見選手はゴール6mに置いてきた。実広選手の2ndは惜しくも手前の木に当たりOB。2ndをレイアップした大滝選手の3rdスローはゴール3mにピタリのファインスロー!(3,3,⑤,4)
6ホールで行われた決勝ラウンドは佐藤選手22、稲見選手20、実広選手27、大滝選手27で、佐藤選手がトータル+24で見事大会2連覇、第2回、第6回に続き、みちのくオープン3勝目をあげました。佐藤選手おめでとうございます!
決勝進出4名の皆さんの、真剣ながらも和気藹々とした、お互いをリスペクトするプレー姿勢が素晴らしいラウンドでした。(格)
【プロ・マスター】
3位タイに3人が並び、5名での決勝となったプロ・マスターは、藤井選手の一人旅。#15、#16、#17でダブルボギー・ボギー・ボギーとするも、最終#18をバーディで締め、予選ラウンドからの大きなリードを守りきって見事3連覇を達成。2位には波に乗り切れず後退した江原選手と2バーディ0ボギーで一気に9差を縮めた平林選手がタイで並んだ。4位には、追い上げるも一歩届かなかった黒田選手、福留選手は思うようにスコアを伸ばせず5位となった。(黒パパ)
【プロ・グランドマスター】
首位を行く金子に続き、今年プロに転向した大島が2差で続く。3位には2差で櫻井。ちょっと離れて吉岡で決勝がはじまった。
#1:池超え。櫻井バーディ、吉岡木に当てWボギー、 金子・大島パー。
#4:大島ナイススロー、ナイスアプローチでバーディ。後の3人はパー。
#15:通称ビーチ。大島ナイススローで5m手前につける。櫻井が看板、吉岡が木にそれぞれ当てOB。金子はパー。大島は金子に並ぶ大事なパット。しかし外してギャラリーからため息が漏れる。
#16:通称バナナ。狭いフエアウエーで置き所を考えながらのスローになるが前から強い風。大島は右へ、金子と櫻井は左へOB。吉岡はフエアウエーをキープ。このホール金子が2回、大島と櫻井がそれぞれ3回のOBをだす中、吉岡のみパー。さすがである。
#17:大島はバーディで金子へプレッシャーをかける。あとの3人はパー。
#18:最終ホール。大島のショットはゴールへ3mに付けプレッシャーをかけるが金子はパー狙い。確実に手前に落とす。櫻井は東屋の奥へナイススロー。吉岡はワンオンを狙うが左の植栽にあたりOB。櫻井15mのパットをねじ込みバーディー。吉岡パットを決めパー。金子はゴール下に刻んでパー。大島バーディとするが1打及ばず2位。3位櫻井、4位吉岡だった。テクニックもさることながら勝負への執念というか攻めのゴルフを見せていただいた。(茂樹)
【アマ・アドバンス】
決勝は、‐14と独走する秋田の佐々木健二、山口、柴原の栃木勢、そして高校2年となった岩手の健次郎の組み合わせとなった。焦点は2位争い。
【アマ・アドバンスレディース】
決勝は、佐藤教子(茨城)に、2連覇に挑む関口が7差、13差で本田、22差で浅谷の4人。ここまで安定したラウンドの佐藤にどこまで関口が迫るかという展開。6差に詰めて迎えた#16、佐藤8を叩いて関口にチャンスが訪れたかに思えたが、結局関口も6となり追撃もここまで。佐藤のショットの安定感は抜群で堅実なプレーが光った。(一平)
【アマ・マスター】
互いによく知るメンバーでのラウンドとなったアマ・マスター決勝は、予選から大きくリードし、終始余裕のあった岩手の髙橋選手が安定したショットを続け、大差をつけてのうれしい地元優勝。2位は、最終ホールをParでしのぎ、接戦の2位争いをものにした黒渕選手、3位は惜しくも最終ホールで後退した秋田の原田選手が入り、入賞を果たした。惜しくも入賞は逃したものの、公式戦初参戦ながら見事に決勝に残った伊東選手の健闘が光った。(黒パパ)
【アマ・マスターレディース】
初めて成立したこのクラスは、エントリーの4名でそのまま決勝へ。終始安定したスコアで回り、このクラス唯一2つのバーディーを記録した兼広真由美(栃木)が優勝。大ベテランの吉澤(茨城)が2位と健闘した。(一平)
【アマ・グランドマスター】
決勝は白井、菊池、吾妻、佐藤の4人で行なわれた。2Rまで首位だった吾妻が3Rでスコアを崩し案の定5連覇を狙う白井が躍り出ての展開となった。
#16:白井はダボ。他の3人もOBを出しスコアーを崩す中、吾妻は手堅くパーであがり上を伺う。
#17:マンダトリーは皆通過し、白井はローラーで絶妙な寄せを見せたがパットを外しパー。
#18:佐藤、果敢に攻めたがOB。結局5を叩いてしまう。菊池5mのパットを外しボギー。
この後、#1、#2、#3と進むが結局、常勝白井の牙城は崩せず5連覇を許してしまった。
2位には菊池、3位吾妻、4位佐藤。白井を倒すのはいったい誰だ、皆がんばれ~。(茂樹)
【アマ・シニアグランドマスター】
超人高野貞夫(秋田)の3連覇(通算5勝目)を誰が阻止するのか注目されたこのクラス。決勝に進んだのは高野(秋田)、16差で重松(東京)、17差で宮本(茨城)、18差で有賀(茨城)と斎藤(岩手)の5名。決勝6ホールで2アンダーの重松が2位、3アンダーの有賀が3位でフィニッシュ。なんと有賀は#16でイーグル達成。それにしても高野の強さ・うまさには舌を巻く。トータル206(+3)はアドバンスでも2位に相当する好スコア。ワールドに出場したら、柿本に続く2人目の世界チャンピオンも夢ではない。(一平)
【アマ・シニアグランドマスターレディース】
これも初めて成立した、三浦(茨城)、内堀(茨城)、長野(福島)の3人のこのクラス。終始トップを譲らなかった三浦由美子が優勝。3ラウンド目の74は好スコア。それにしてもこのあたりの茨城勢の強いこと強いこと。練習流量も相当豊富に違いない。(一平)
【ジュニア・U13】
3人エントリーのこのクラス、福留央也(埼玉)が70台のスコアを並べて制した。目を引いたのは実広兄弟のディスクの軌跡の美しさ。ラインとディスクの性能を考えたうえでの、スピンの効いた見事なショットは見ている大人がため息を漏らす。(一平)

TD:横田一平