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長さと広さを増すワールド ~梶山学ディスタンスイベントで世界1に~

5時間。今回最長のコース「ブルーバレー」のラウンド時間だ(Av170を越える)。
そのほかのコースでも、プロ部門でAv100mを下回るコースは見当たらない。
加えて、今回のアップダウンは、平らなところを見つけるのが難しい程だった。


今回、全体で12コースを使用。各クラスで使用ホールが4~5コースになるため、試合前3日間は、かなりの強行軍でコースの下見をすることとなった。下見中の天気は、とても良かった。
練習中に気が付いたことを少し拾ってみると・・・。
・コンクリートティーの砂利が滑るところがある。朝早いと危険。タオルを敷いて初めてステップしてみた。なかなか安定していて良い。今後使えそう。
・ゴール回りが高低差20mくらいの崖になっている場所がいくつかあった。OBがないため、落とすと体を固定できない程の斜面。樹木も多く7,8打は免れない。トラブルとしてリティーの方が無難か。
・ゴール回りが斜面で、3~5m先がOBのところもいくつかある。60m前後のアプローチを寄せる場合、転がらないためにもアンハイ気味のストレートが有効。普段から練習が必要だ。
これ以外にも難関は山積みだが、100m投げて50~60mのアプローチ精度を要求されるコースだと思えば間違いない。もちろん、200オーバーなホールでは、投げおろしなど心置きなくフルショットができる広がりがある。

練習の最終日は、各種イベントも目白押しで、大会センターであるウエスティン クラウン センターは賑わった。イベントも終わりに近づいたころ、ディスタンスに出ていた梶山学選手が帰ってきた。結構良かったとのことで、577フィートの記録。話をしていると、係りの人が近づいてきた。コングラッチレイション^^v強豪エべリン ジェンキンス等を抑えて優勝の報であった。凄いとしか言いようがない快挙。その後、学選手の回りには、お祝いを言う選手が絶えなかった。世界1・・・いい響きである。

さて、試合の方は・・・あまり覚えていない^^);;
ティーに立って思い出すのが精一杯の感じ。
そんな中、初日は良く覚えているので少し細かく書いてみよう。この日、私と梶山学選手は、一番長いブルーバレー(Av170m超)でティータイムスタートだ。私が先陣を切って9:10スタート。梶山選手は15:00の予定。時間があるので、私のキャディーをしてくれることになった。
参加種目は、梶山選手はもちろんオープン。私はSGM(シニアグランドマスター)だ。
1番(243m)、3投目のディスク選択、梶山選手の距離感には驚かされる。レイスのフルショット。投げ上げ距離感ぴったりの8m。ナイスイン。
2番(155m)、投げ下ろしの斜面にあるゴール。50mのアプローチ。梶山選手の目測がずばり当たって、オールドロックがそのままイン。
4番(189m)、100m先が森。小川沿いに10m上がったところにゴールがある下りホール。ここは1投目が森の入り口につかまり残り85m。幅2mの空間をバンシーが抜ける。ゴール左10m。きっちり入れて3。
9ホールを終わった辺りで3時間近くが過ぎようとしていた。
梶山選手は、ウオーミングアップのため10番から1人旅となった。しかし出だしが良かったお陰で、70(+2)で上がれた。今回のラウンドは、同じシニアクラスで優勝のリック ボークスを唯一上回ったラウンドとなった。(今までの試合で10ラウンド以上を、同じコースで回ったが、初めて上回ることができた記念すべき1日となった)
そうそう、この日は午前中を中心に雨模様だったが、ほとんど気にならないでラウンドしていた。しかし、5時間以上かかったラウンドのせいか、体が冷えて足が痙攣する状態だった。(チームJAPAN・五味渕・河合・梶山・坂井・白井・柿本の感想も楽しみだ)
梶山選手はすでにスタートしている。柿本さんがキャディーとして付いているはずだ。
少し休んで車の外に出ると、雨は止んでいた。しばらく待つと10番に梶山選手が現れた。このクラス(プロオープン)は、ほとんどのホールで3を狙う。梶山選手もそんな中、違和感なくバーディーを重ねる。なんと59(-9)9位タイの滑り出し。
私の予想を大きく上回る成績に、私自身が身震いするほどだ。
とまあ、ここまでは記憶にあるが、後はメモを見ても記憶と一致しない。
チームJAPANの成績は、毎日のスコアを見て一喜一憂することとなった。
私のラウンドは、2ラウンド目でリックボークスとタイと頑張ったが、ここから彼の集中力に火がついた。キャディー役の奥さんとの綿密な連携から3ラウンド目、レイティング1027のラウンド。一気に差がついて、楽にさせてしまった。こうなると、ミスらしいミスはほとんど出なくなってしまった。さすがに強い。
私は逆に、後ろから追われる羽目になった。5,6ラウンドは、ラウンド途中で追いつかれる場面が何回か出たが、競り合いを楽しむうちに何とか逃げ切れた。
特に、準決勝、決勝の27ホールは、カメラマン五味渕さん、キャディー坂井さんの協力で、体力的に余裕が出て、集中力が増したことも、2位になれた大きな要因だ。

決勝ホールは楽しかった。特に最終ホールは、観衆に囲まれたアイランドに投げ込む140mくらいのコース。観衆が取り囲むアイランドにベタピンに寄せたときに湧き上がる歓声は、徐々に大きさを増して選手を包み込む。忘れられない心地良さとなって記憶に刻まれた。

オープンの梶山選手は、残念ながら決勝には残れなかったが、次元の違う戦いに十分対応していた。上位の2~30人は、後半の2ラウンドで、守りと攻めが、自然にどのように受け入れられたかで順位が決まる感じだ。ティーショットのディスクがラインを変えずにどんどん小さくなる様は、異次元を感じずにはいられない。
ワールドに参加するたび確実にジャンプアップする梶山選手に、これからも目が離せない。8月後半は、ヨーロッパ選手権が控えている。前回3位の実績を引っさげて、どんな戦いをしてくれるか、今から楽しみだ。

ざっと記憶にあることを書いたが、2~3週間すると、五味渕カメラマンの写真が出来上がる予定だ。今から楽しみでならない。

最後になりましたが、今回の遠征に当たり、ご協力、ご協賛を頂いたJPDGA、(株)ヒーロー様に心より感謝したいと思います。ありがとうございました。