JPDGA JPDGA JPDGA JPDGA

ジャパンオープン2010.06/10-12(栃木・那須)
ニコー逆転で初V・レディスはバレリーが2連覇
~梶山、実広ベスト10へ:レディスは野中が決勝進出2位・金谷追い上げ6位、福原8位~


                             
2年に1度の夢舞台が好天に恵まれた、那須ハイランドゴルフコースにセットされた。
前回までの27ホールから36ホールに模様替えされたコースレイアウトは、やや短めのホールがあるものの、難易度はほとんど変わらない。
このコースでの1日2ラウンドは、かなりハードである。
96名の海外からの選手に23名の日本人選手を加え、この1週間は、那須がNASU(US)に変貌する。

参加者を見ると、現在レイティング1位のケン クライモ、2009ワールドチャンピオンのエベリー ジェンキンス、2009USDGCチャンピオンのニコー ロカストロ、2007USDGCチャンピオンのネイト ドス、前回、強風の那須を制したデビット フェルドバーグと世界のトップが顔を揃えた。日本からは、前回2位の梶山、実広が決勝を狙う。
レディスも、圧倒的強さを見せるバレリー ジェンキンス、ディス リーディングが直接対決。日本の野中、金谷がどこに食い込むかも面白い。

私は、本選2日前の火曜日から公式練習に乗り込んだ。海外組みは、結構のんびりしている印象があったが、今回コースに出ると、あまりに混んでいるので少々驚いた。海外組みも
すでに本気モードか。1日に2コース(風神、雷神)を回るのは、なかなか大変なので、下見にじっくり時間を費やしているのかもしれない。

6月10日(木)A・Bプールに分かれてスタート。ショットガン方式でAは8:30、Bは9:30にスローが開始された。好天に恵まれた今年の大会は、上位陣のバーディーラッシュで幕開けとなった。
初日を終わってオープン部門は、アンダーパーが17名というハイレベルな争いが展開された。初日18アンダーでトップに立ったのは、ディフェンディングチャンピオンのデビット フェルドバーグ、続いて今が旬のニコー ロカストロが1差で続く。日本勢では10アンダーの梶山が5位、7アンダーの実広が10位と健闘。その他、4アンダー14位に菊地、1アンダー16位に白井と井上が並んだ。
レディス部門は、予想通りバレリー ジェンキンスが大きく抜け出して、+5で1位、2位はトップと8差ながら、世界のディス リーディングを4打抑えて、日本の野中が大健闘。8位に福原、10位に金谷と続く。
6月11日(金)昨日と同じスケジュールでラウンドがスタートした。
3ラウンド目、オープンの部で遂に40台が出た。トップはその40台を出したデビット フェルドバーグとニコー ロカストロが4ラウンド終了時点で並んで34アンダー。3位には前回決勝進出を果たしたフィンランドのJussi Meresmaaが踏ん張り8差。10差4位にはネイト ドスが安定したラウンドで食い込み、4ラウンド目10アンダーのベストスコアを記録したケン クライモが同じく4位に浮上した。日本勢では、15アンダーの梶山が8位、実広が11アンダーで11位、井上が4アンダーで16位、17位に3アンダーで菊地と、井上以外やや順位を落としている。
梶山は、決勝まで9差と厳しい状況だが、爆発力があるだけにどこまで頑張れるか期待がかかる。初参加でジュニアの井上は、オーバーパーの無いラウンドで現在日本人3位。USDGCの切符(日本人4位まで)も手の届くところまできている。
レディスの部は、バレリー ジェンキンスが独走態勢。2~5位は各1差で決勝をめぐって熾烈な争いが続く。野中はやや伸び悩んで3位。その他の日本勢では、4ラウンド目ベストスコアを出した金谷が10位から7位へ、福原が9位と10位以内で踏ん張りを見せている。
明日は午前中の5ラウンド目、どんな展開が待っているか楽しみなところだ。

2日目の夜は、(株)ヒーローの演出で、夕食を兼ねて、那須ハイランドパーク内フードコートで太鼓ライブ等のイベントが行われた。選手、家族、友人の交流あり、踊りありで、盛り上がりを見せた2時間余りだった。

6月12日(土)は、8:30に2コースに分かれて一斉スタート。
オープンでの日本選手は、ベストテンに梶山⑧、実広⑨、20位以内に菊地⑮、白井、井上⑲、が入りUSDGCの切符はこの5人の手に渡ることになった。
今回の井上のプレーには、海外のプレーヤーからも驚きの声が上がっていた。
そして、決勝に残ったのは、①デビット フェルドバーグ②ニコー ロカストロ③ケン クライモ、ネイト ドスの4名。
決勝では、最終ホール2差で迎えたデビット フェルドバーグが痛恨のボギー。バーディーとしたニコー ロカストロとサドンデスにもつれ込んだ。
サドンデス1ホール目、OBパーとしたデビット フェルドバーグに対して、7メートルのバーディーパットを、緊張感の中で沈めたニコー ロカストロに勝利の女神が微笑んだ。信じられないような逆転劇だった。
レディス部門は、5ラウンド目、好スコアをたたき出した、金谷、福原が1づつ順位を上げて6位と8位で終了した。そして、決勝進出のかかった野中の5ラウンド目は、見事、順位を上げて2位で決勝進出を果した。
決勝では、バレリー ジェンキンスには及ばなかったものの、強豪ディス リーディングを3打抑えての2位は大健闘であった。今後世界で活躍するための、大きな第1歩となった。

数々の記憶を残して、ジャパンオープンウイークが終わった。
企画、運営等に尽力いただいた㈱ヒーローに感謝するとともに、今から次の2年後が楽しみでならない。長いようで、短いこの準備期間、さて何をしようか?計画を立てるのに少々楽しい時間が必要かもしれない。  (文責 白井)