まずは私がワールドに参加するにあたり、応援してくださった皆様、スポンサーのヒーローディスク様、サポートしてくださった日本ディスクゴルフ協会様、その他多くの関係者の皆様に心よりお礼申し上げます。
そしてレポートが遅くなった非礼を心よりお詫び申し上げます。

せっかくの機会ですので、今回の経験で感じたことを率直に書きたいと思います。
しかし私に課せられた使命はワールドの感想文を書くのではなく、次に挑戦する選手へつないでいかなければと感じていますので、その視点から書きたいと思います。

私が今回ワールドに参加して何が一番足りなかったかと言うと、ずばり「飛距離」です。コントロールできるドライバーの距離も、狙えるパットの距離も、外国人選手とは雲泥の差がありました。これはコースやディスクの違いもありますが、ドライバーショットをすることに対する慣れや、持っている技術が違いました。コースが選手を育てると言いますが、スケールの大きさは全くその通りだと感じました。

 アメリカの選手層の厚さにもコースの規模にも改めて驚かされました。ワールドという世界選手権ですら、基本的に常設コースを使用します。常設コースでも幅30m×距離300mだったり、断崖絶壁のコースだったり、日本のメジャークラスのホールが当たり前に存在します。そしてそんな難しいコースに、ワールドの期間中でさえも、朝近所の親子が「ふらっと30分」みたいな感じで投げに来ます。ディスクゴルフが生活に密着し、地域に認められていることがよく分かります。
 そんな大きなピラミッドができているため選手は増え、トップは若年層化し、いよいよ20代前半まで若くなってきています。どんどん新しい選手がでてきて、30代の選手は追い出されまいと必死です。その循環が全体のレベルを上げています。今回の決勝のメンバーを見れば一目瞭然です。

 では日本で指をくわえて羨ましがっていれば良いのかと言うとそうではなく、発展途上のディスクゴルフを頑張って普及し、底辺を広げ、トップのレベルを上げなければなりません。
環境の問題など、現状すぐに解決できない問題ははっきり言ってあります。しかしたとえばDiscgolf.jpのサイトであったり、トップの選手と直接コンタクトがとれる身近さが日本にはあります。上手くなろうと思ったら、Discgolf.jpなんて使わない手は無いと思います。

 みんなが泥臭く、切磋琢磨して上を目指し、それを見て次の世代が追いつこうと頑張る。
世界でできている素晴らしサイクルを、是非日本でも作っていきたいと強く思いました。

 選手として考えれば、今の私でも創意工夫を繰り返すことで世界との技術の差は埋まると思います。110mの精度を磨けば、トップ20には食い込めます。パットの距離は日本でも伸ばせます。
 課題山積で世界のトップを「遠い」と感じましたが、やりたいこともたくさん見つかりました。

 次に世界を目指す皆さん、攻めの姿勢を忘れずに、どんどん世界に挑戦してください。
そして新しい技術をどんどん日本に伝えてください。
 日本のディスクゴルフを盛り上げていきましょう!!

菊地哲也